孔子は弟子に「仁」を教えるために性格によって三者三様の教え方をした

孔子は弟子に「仁」を教えるために性格によって三者三様の教え方をした

「仁」とは中国人が目指した道徳の最高徳目のことです。

孔子は難しい「仁」を弟子たちそれぞれの能力や性格に合わせて違った言い方で教えました。

商才にも恵まれた優秀な弟子「子貢(しこう)」の場合

弟子の中では先輩格の「子貢」は孔子の塾を経済的に支えた人物でもあります。

孔子は商才にも恵まれた優秀な弟子に、「仁」をどう教えたのでしょうか?

先生、もしも万人を(お金で)救済できたなら、仁と言えるのではないでしょうか?」と問う子貢に対して、孔子は次のように答えました。

夫(そ)れ仁者は己れ立たんと欲して人を立て、己れ達せんと欲して人を達す。

そういう大きなことを言うよりも、もっと身の回りのことを考えなさい。自分の周りに出世したいと思っている人間がいたなら、その人の手助けをしてあげなさい。成功したいと思っている人がいたなら、その人の後押しをしてあげなさい。

子貢は「そんなケチなことでいいんですか?」と再度問いますが、孔子は「ケチかどうか、ひとつやってみてごらん。」と答えました。

若く真面目な弟子「原憲(げんけん)」の場合

「原憲」は孔子より30歳以上も若く、真面目な人物です。

若さ故に、いちずな弟子に孔子はどのように「仁」を教えたのでしょうか?

私は心の中にある自惚れや恨みや欲を一切否定して、一直線に進んでいきたい。」と言う原憲に対し、孔子は次のように答えました。

以(も)て難(かた)しと為(な)すべし。仁は則ち吾れ知らざるなり。

お前がやろうとしているのは、大変難しいことだということは分かるよ。でも、果たして心の中のマイナス要因を全て否定したからといって、仁に到達できるのかな?ワシにも分からないよ。まぁ、やってみなさい。

若さ故に一途な原憲に対し、孔子は「もっと時間をかけて考えなさい」と教えたのでした。

おしゃべりな弟子「司馬牛(しばぎゅう)」の場合

口が軽くおしゃべりで軽率な行動を取ってしまいがちな弟子「司馬牛」に、孔子は「仁」をどのように指導したのでしょうか?

先生、どうやったら仁者になれますか?」と問う司馬牛に対し、孔子は次のように答えました。

仁者(じんしゃ)は其の言(げん)や訊(じん)。

仁者というものは口ごもるものだよ。

「訊」というのは「口ごもる、控えめにする」という意味。そんなに喋りすぎない方がいいということ。

喋りすぎない方が仁者になれますか?」と再度問う司馬牛に対し、孔子は「そういうわけじゃない。仁者というのは、自分の言葉に重きを置く。だから、話す時も口ごもりがちになるんだよ。」と答えます。

孔子は「仁」を教える場合にも、弟子に同じことを言うのではなく、それぞれの人に合った教え方をしていったのです。

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